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真鍮金具

TOFF&LOADSTONEの象徴でもある真鍮金具。
銅と亜鉛の合金である真鍮は、「黄銅」とも呼ばれ、美しい金色の光沢が特徴です。
手にするとずっしりと存在感があり、強度も兼ね備えています。さらに、美しく経年変化を遂げるのも魅力のひとつです。

TOFF&LOADSTONEがバッグに用いている真鍮金具は、
鋳物として、古来の技法である「砂型手込め鋳造」により、職人の手仕事から生まれます。
金型で大量生産真鍮とは違い、ひとつひとつに表情があり、温もりや味わいを感じられます。

デザインはすべてオリジナル。
アール・ヌーヴォーやアンティークの調度品に見られるような曲線、アール・デコのような直線と円形との組み合わせなど、
過去の美しいデザインからインスパイアされ、生み出されます。
バッグを製作する工程で、真鍮金具のデザインから始めるのは、ブランドスタート時からのこだわりであり、他には真似できない強みでもあります。
毎シーズン、数個の新しい真鍮金具を作っており、そのコレクションは、これまでにざっと100個以上にのぼります。

美しい真鍮が生まれる現場を訪ねて

美しくもオリジナリティ溢れる真鍮金具は、どのように生まれるのか。
昔ながらの製法を貫く鋳造所を訪ねました。

鋳造という技術で作られる真鍮鋳物の金具。鋳造とは溶かした金属を液体にして型に流し込み、冷やして固めて形作ることを言います。
「鋳物」と呼ばれるものは、すべてこの技術によるものです。

カーブや厚み、複雑なデザインが特徴でもあるTOFF&LOADSTONEの真鍮金具のデザインを叶えてくれる技術と場所は、もはや日本でも数えるほどしかありません。
石膏や金型や砂など、さまざまな鋳造技術がある中で、歴史的にも古い「砂型手込め鋳造」という技法があります。

その技法はベースの土台づくりから始まります。機械を使わず、職人が彫刻刀を使って手作業で作る「木型」を、上用と下用の2つ作ります。
砂を固めて形成した砂型に、溶かした金属を流し込むと、芯棒と木型のあるところ以外は空洞になります。たい焼き機のようなイメージです。
一見脆弱に見える砂型ですが、なぜ砂を使うのかというと秘密は溶解温度にあります。
真鍮の溶ける温度はおよそ1250度と言われていますが、鉄は1500度ほど。

例えば、亜鉛やプラスチックを作るには低い温度で溶けるので、鉄の金型でもよいのですが、
溶ける温度がほぼ変わらない真鍮は、鉄の型だとあっと言う間にダメになってしまいます。
それゆえ、絶対溶けない砂を使うしかありません。このように、古くから砂型手込め鋳造は継承されてきた技術でもあります。
しかし、砂型は溶けない反面、崩れやすいので、毎回型を作らなければならないという手間もあります。

工程の肝と言えるのが「見切り」と呼ばれるもので、この作業がすべての鋳物を決めるといっても過言ではありません。
木枠の中に形にしたい鋳型を入れ、その周りを砂で敷き固め、鋳型の表面が上下の型に収まるよう砂を削っていきます。
少しでも砂がかぶっていたり、多かったりするだけで型が崩れてしまうので、ほんのわずかな量でも砂をかき出し、整地する必要があります。

これこそが職人技といえる繊細かつ高度な技術。絶対崩れないと言い切れるところまで少しずつ丁寧に作業していきます。
また、湯(溶けた金属)がしっかりと行き渡るように、注ぎ口や通り道を考慮しながら砂型を形成していきます。

その後、ガス炉の中で真鍮を溶解し、不純物を取り除き純度を高め、縦に並べられた砂型に一つずつ湯を流し込みます。
注湯後、30分ほど冷やして製品を取り出し、最後は専任の職人の手で丁寧に磨きをかけて完成となります。

高い技術と手間暇が求められる反面、一つの砂型からできるのは数個から数十個。砂型手込め鋳造は決して効率が良いとは言えませんが、
そこには、機械では成し得ない有機的なフォルムや味わいが存在します。

TOFF&LOADSTONEが作りたい真鍮金具もまた、手作業でしか生み出せない絶妙なカーブを持つ美しいデザインです。
金具として真鍮が良いというよりも、複雑な形やデザインにこだわった真鍮金具を作れる場所があり、伝統的な技術によって実現できること。
それこそが、TOFF&LOADSTONEの真骨頂と言えるのです。

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