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後半も引き続き、デザイナー天野さん、パタンナー小澤さんにお話を伺ってまいります。
天野:DENIMシリーズ、続いてこちら。
沢山の人の思いが入ったジャケットです。
もうね、なかなか大変でしたね。
小澤:紆余曲折ありましたが、最終的に全員納得いく仕上がりになりましたね。
神野:どんなドラマがあったのですか?
天野:最初の絵型はGジャンスタート。そこにテーラード要素を入れたいとの要望があがりまして。
天野:デザインはヨークやポケットなど
フォルムはタイト、ボックスシルエットとGジャンをベースにして、デニムらしい印象は残しつつ、テーラードのカッティングなどはいっているという複雑な仕上がりに。
小澤:ジャケットを意識した着丈ですが、Gジャンぽくビジューつけてみてね。
タケ先生はみんなの声をもとにどんどんとコーディネートしていくわけですよ。
小澤:このように、段々と会話する中で絵型変更していくんです。
先生があーしろこーしろっておっしゃるのを殴り書きしていく感じで。
進めていく中で、2015年ショーのときに先生が着ていたGジャンがこのかたちで、やっぱりこれがいいよねと。
過去のショーDVDのなかにも近しいデザインが出てくるのを見て、このデザイン、自分もやったことあったなぁと。
つまり、当時のデザインが、20年、40年後に焼直しされていて、今のモノづくりに自分が参加させていただいているということですよね。
とても感慨深いものがあります。
神野:20年、40年前のデザインが色褪せていないことに感動します。
天野:そうです。昔のこれ!このデザインですよね。
小澤:そうそう、このデザイン‼︎
天野:きっと、先生の内から湧いて出る好きなスタイル、型なんでしょうね。
ということで、襟はVに変更になりました。
襟変更したものを乞うご期待ください。
小澤:上の方向性が見えてくるにつれて、ボトムのシルエットも明確になってきます。先生はボトムはとにかく太く太くと。
上はタイトで下はより太く
こういうことですねと殴り書きしていきました。
天野:今までで1番太いシルエットのパンツで、3年前のイギリス軍のオーバーパンツのパターンを使って仕上げました。
ナイフポケットをデザインソースにして
ベルトループ、フロントファスナーを追加して日常での着やすさを大事にしました。
タケ先生は常に着る人のことを考えてデザインされるので、そのマインドは必然的に身につきました。
天野:続いてはショートブルゾン。
発案は私でして。
もともとは過去の90年前半のショーのブルゾンを発掘して今回のブルゾンのキーワードにしました。
神野:これは女性も着たい丈感ですね。
天野:めっちゃ可愛いとおもってネットで即買い(笑)
アーカイブを見つけちゃいました‼︎
一同:おー!かわいい〜‼︎
天野:もう、いろいろとデザインが凄いんですよ。
ショーでも近しいのはでていて。
かつて存在した西麻布ビルの地下で行われたコレクション。鮎川誠さんなどモデルででていた時のショーで、タケ先生もお気に入りのラインナップです。
今回、デニムのキーワードがでていたのでこれは作りたいと。
今年はパーカーでもショート丈が出ましたが、短丈はトレンドだしいいかなと。
神野:ポケットが沢山ですね。
小澤:そう。アメリカヴィンテージブランドに多い、川でフィッシング、ハンティング系のギアのブランドはとにかくポケットが沢山。
服に装備品を沢山入れて川に入るので。
タケ先生はメンズクロージングのアーカイブが好きで実際にあったものを取り入れていったのがこのようなデザインなんでしょうね。
天野:デニム好き、アーカイブ好きでこうなったみたいな。
デニムなのでこちらはあくまで街着ですが。
レガシーを作りたいという思いでやってみた次第です。
神野:提案時の先生の反応はいかがでしたか?
天野:「おー!なつかしいねー」と。
セッションが進むに連れて、「そうそう。これね。」と。
「良いものに積み重ねて次の展開を生み出す」ことを大事にされているタケ先生とチームの皆さんの話を伺うことができて胸が熱くなりました。
懐かしいと思われる方はもちろん、新たにこの魅力に触れる方にも満足していただけるものと思います。
是非、本店にお越しいただけたら嬉しいです。
※ショートカバーオール、ワイドパンツに関しては本店とオンライン限定となります。
少量の生産になりますので、是非お早めにお問い合わせ下さい。
渋谷明治通り本店 03-6418-5731