【連載】料理研究家・夏井景子さんの"特別じゃない日"のキッチンから vol.7 | 薬味だけじゃない「みょうが」レシピ
料理研究家・夏井景子さんによる連載企画。今回は、薬味に欠かせない「みょうが」です。「薬味以外にあまり使わない」という声も多い、みょうがを使ったレシピをご紹介します。
薬味だけじゃない。「みょうが」であと1品
普段使いしやすく何度でも作りたくなるレシピが支持を集めている夏井さん。この連載では、手軽に手に入る素材や日頃余らせてしまいがちな食材を使った家庭料理を教えていただきます。“特別じゃない日”にもさっと作れる、だけどちょっと新鮮。そんなレシピを夏井さんのキッチンからお届けします。日々の食卓がもっと楽しくなりますように。
第7回目のテーマは、「みょうが」です。薬味としてはスタメンのみょうがですが、薬味以外のみょうが料理は?と聞かれると、ちょっと考え込んでしまう。そんなちょっと地味(?)なみょうが魅力を夏井さんに引き出していただきました。冷蔵庫に余っているみょうがで、あと1品作りたい。そんな時に活躍してくれそうなレシピをご紹介します。
【みょうがの出汁巻き卵】
卵で爽やかな風味のみょうがを包んだ出汁巻き卵。みょうがに火を通すことで、独特の風味が少しまろやかに。出汁巻き卵とうまく馴染みながら、鼻に抜ける爽やかさは健在。良いアクセントになってくれます。
<材料(2人分)>
・卵 3個
・みょうが 2個
・しょうゆ 小さじ1.5
・塩 ひとつまみ
・みりん 小さじ1
・出汁 大さじ3
*出汁は、かつおと昆布の合わせ出汁を使用。顆粒出汁を水に溶いたものでも可
<作り方>
1.
みょうがは根元を2mm程度落としたら縦半分に切る。根元の繋がっている部分には縦に切り込みを入れておくと、千切りにした時にきちんとほぐれる。
2.
斜めに包丁を入れて千切りにする。
3.
卵をボウルに割り入れて溶いたら、しょうゆ、みりん、出汁を加えてよくかき混ぜる。
4.
プライパンにごま油(分量外)を適量ひく。みょうがをしんなりするまで炒めたら、塩ひとつまみを加えてさっと混ぜる。
5.
4を端に寄せて、薄く油をひいたら卵液を少量流し入れる。
6.
表面がふつふつとしてきたら、端からみょうがを包むように卵を返す。
7.
巻いた卵を端に寄せたら、再度薄く油をひいて卵液を少量流し入れる。
8.
卵液がなくなるまで繰り返したら、表面を焼きながら形を整える。
8.
まな板などの上に取り出したら、キッチンペーパーで軽く巻いて少し置き、余分な水分を取る。
9.
器に盛り付けたら、できあがり。
【みょうがとツナのサラダ】
みょうがとカレー粉という意外な組み合わせに感動する1品。きゅうりのシャキシャキ感とみょうがの心地よい苦味も癖になりそう。ごはんにも合うし、冷蔵庫で2〜3日持つので常備菜としても活躍してくれます。
<材料(2人分)>
・ツナ 1缶(軽くオイルを切っておく)
・みょうが 2個
・きゅうり 1/2本
・カレー粉 小さじ3/4
・お酢 小さじ1
・醤油 小さじ1/2
・すりごま 大さじ1
<作り方>
1.
みょうがときゅうりを輪切りにし、ボウルに入れる。
2.
別のボウルにツナを入れる。カレー粉、お酢、醤油、すりごまを加えて混ぜ合わせ、先にツナに味をつける。
3.
2にみょうがときゅうりを加えてよく混ぜ合わせる。
4.
器に盛り付けたら、できあがり。
暑さを穏やかにクールダウンしてくれそうな、爽やかなみょうがの風味を感じる2品。食欲がない日でも箸が進みそうですね。ぜひ試してみてください。
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夏井景子さん
なつい・けいこ/料理研究家。板前の父、料理好きな母の影響で、幼い頃からお菓子作りに興味を持つ。製菓専門学校を卒業後、ベーカリー、カフェ勤務を経て、 2014年から東京・二子玉川の自宅で、季節の野菜を使った少人数制の家庭料理の料理教室を主宰。料理にまつわるコラム執筆、雑誌へのレシピ提供などを行う。 著書に『メモみたいなレシピで作る家庭料理のレシピ帖』(主婦と生活社)。 その他共著『あえ麺100』『ホーローバットで作るバターを使わないお菓子』(共に主婦と生活社)がある。http://natsuikeiko.com/
24.07.27 UPDATE